茶房 とげとげ庵

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zoom RSS 目覚ましありがたし

<<   作成日時 : 2014/01/28 02:14   >>

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 今朝のことである。きわめて徹夜に近い状況でレポートを仕上げた私は、僅かながらの仮眠をとるべく寝床に就いた。既に朝日は昇り、硝子窓越しの烏の声を記憶している。

 ほんの三〇分ほどで布団に別れを告げ、登校の身支度を始める算段だったが、いつの間にか意識を手放していたらしい。私を現実に呼び戻したのは予期せぬ電話だった。突如としてけたたましく鳴きはじめた枕元の携帯電話には見知らぬ番号が表示されていた。私は事態を飲み込まぬまま受話器を上げるボタンを押した。

 電話口の相手は大学の学生課を名乗り、君の学生証が拾得物として届けられたから受け取りに来給え云々と事務的に告げた。近日伺いますと返して短いやり取りを終えると、電話の画面に通話時間と現在時刻が表示された。

 携帯電話の示す時刻に動揺した。布団を被っている場合ではない。一限目開始五分前。本来ならば講義室で席に掛けているべき時間であった。今からこの部屋を飛び出しても多少の遅刻は免れない。絶望を目前に、私は一定時間内の遅刻であれば減点しないという大学の規定を思い出した。授業開始に間に合わなくとも、減点は回避できる。諦めるにはまだ早い。

 青年よ、不屈の精神に燃えて走れ。さながらメロスの心意気である、とは余りにもメロスに失礼な表現である。ともあれ、布団から抜け出したばかりの低血圧のメロスは、かの暴虐なる規定から己が単位を守るべく走った。

 結論を述べよう。遅刻は避けられなかったが、減点は免れることができた。とはいえ、授業料を無駄にするような真似を繰り返してはならない。これに懲りて、十分な睡眠時間の確保に努めようと誓った。

 それにしても、もしも私の学生証が学生課に届けられていなかったら、私は学生として大切なものを同時にいくつも失うことになったのだろう。予想外のモーニングコールに感謝するのみである。

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