茶房 とげとげ庵

アクセスカウンタ

zoom RSS 先立つ天下の回りもの

<<   作成日時 : 2016/11/29 22:53  

面白い ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

 とある昼下がりのこと、知人数名と談笑していたところ、ひょんなことから家計のやりくりの話題になった。会話が進むにつれ、身近だと思っていた皆々様方が、思いのほか高額の仕送りを受給していることが明るみになり、端的に言ってたまげた。

 4年に差し掛かった学生生活において、理不尽なほどの金銭的不自由に苛まれた覚えはこれといって思い当たらない。しかし、身の周りで見聞きする中で、週末はいつも東京に遊びに行く、季節ごとに服を買う、飲み会が好き、などといった、金銭感覚を疑わざるを得ないような生活実態をもつ学生が存在するという知見も得られている。たしかに、ある種の雑誌やweb媒体には、大学生が旅行したり、都会で高額なパンケーキを食べたり、群れをなして遊園地に赴いたりするさまが描かれていた。極端に先鋭的な金銭感覚をもつ一部の過激な学生は、そのような行為に手を染めるのかもしれない。

 世の中には、あらかじめ生活費を与えられた上で、娯楽費を稼ぐためにアルバイトをする人がいるらしい。実習の交通費や宿泊費を両親が工面してくれることもあるという。免許取得費用を支給されるばかりか、自家用車を買い与えられたとも聞いたが、さすがに創作譚としか考えられない。

 AMラジオをBGMに、1000円/100g の煎茶を1カ月かけて飲み、窓から風景を見たり、図書館で本を読んだり、面白い生き物がいたら写真を撮ったりという暮らしは喜びに満ちている。無理のないアルバイトで生活費はどうにかやりくりできる。満腹にならなくても健康には問題ない。茨城くんだりで着飾っても仕方がなくて、寒ささえしのげればよろしい。

 あるいは、これまでの育ち方が違えば、生活様式も変わっていたのだろうか。幼少期から、漫画やゲーム,CDなど、随時購入して消費する様式のコンテンツに馴染みが薄かった。強いていえば書籍は買っていたし、いまでも買っているけれど、それは図書館で読むだけでは満足できない場合の手段だ。中高時代に求めたものは大学図書館の貸し出しカードであり、インターネットへのアクセスであり、ラジオの受信機であり、何度も読み返せる図鑑だった。胸に手を当てて考えると、大衆消費社会におけるよき市民への道は険しそうだ。

 もしも、自由にできるお金が月に数万円あったらどうするだろう。それでもなお貯金するかもしれない。壊れかけているカメラと、4年間頑張ってきたラップトップはたぶん買い替えるだろう。気に入った本を購入しやすくなるのは嬉しいことだ。東京の博物館や美術館の展示に足を運びやすくなりそうではある。だが、基本的な生活習慣が変わるとは思えない。

 大学はいいところだ。暑さも寒さもしのげるし、食堂は安い。図書館に零時までいられるし、何より世界中の論文が読める。加えて、虫を飼ったり実験したりする設備がたいへん充実している。大学を離れたら、これらのサービスをひと月に数万円で享受することなどとても望めまい。許されうる限り、こぢんまりとした日々を続けたい。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
面白い
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
先立つ天下の回りもの 茶房 とげとげ庵/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる